効率的なITサポートのリソース管理

スティーブン・R・コヴィーは、「7つの習慣」内で時間管理のマトリックスを紹介しています。ITサポートに焦点を当てると以下図のとおりです。

第一領域(Q1)は、緊急の問い合わせの対応、重大性が高い質問の対応、締め切り間近の仕事、クレーム処理などです。この作業が多いと、ITサポート対応が上達する一方、ITサポートメンバーのストレスが多くなり、バーンアウトになる可能性があります。問題を防ぐには第二領域で第一領域の作業を管理できるようにすることが重要です。

第二領域(Q2)は、緊急ではありませんが、重要な項目です。準備、長期的な計画、予防計画、改善、人間関係構築、私生活が含まれます。顧客により良い IT サポートを提供するための長期的な計画と準備作業や、第一領域や第三領域の作業を減らすための予防計画や、ITサポート方法の改善や、人間関係構築でチームメンバーをより知って仕事がし易い環境やチームで目標を達成しやすくする面があります。この作業により、ストレスが多すぎないサポート体制がとれ、問い合わせをコントロールできるようになり、ルール化によりサポート対応が容易になり、私生活と仕事のバランスがとれます。

第三領域(Q3)は、緊急(相手が緊急と感じている)ですが重要でない領域です。一部の問い合わせや会議や報告などがあります。この領域の作業は、重要ではないので、できるだけ時間をかけないようにすることが大切です。この作業が多いと短期目標に集中することになり、コントロールできなくなり、メンバーの不満が増えることがあります。

第四領域(Q4)は、一部の問い合わせや会議や過度のインターネットサーフィンなどがあります。この領域の作業はできるだけなくすようにします。このタスクに時間を多くかけると、他者依存や責務を全うしない結果になります。

できるだけ、第一領域の作業は対応しやすいように自動化など工夫すること、第三領域の作業はできるだけ減らすことが効果的です。Tier 0(ITサポートの「構成」参照)のリソース(セルフサービスのサポート機能)を充実させることが、第三領域に費やす時間をへらすことに繋がります。また、適切なルールやシステムの実装により、第一領域の作業のストレスも減らすことができます。

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